「お客様の要望に応えるためにはニッチな技術を用いた手法が必要だったのですが、予算上のハードルが立ちふさがってしまったんです。そこでVE（バリューエンジニアリング）提案を繰り返してコストダウンと品質向上の両立を図ったり、関連工事によってプロジェクト全体の採算性を確保しました。」多くの意見を集約して、一つの解に導くことは容易ではないが、それがやりがいにつながっている。個々の独自性を重視するため裁量が大きく、幅広い分野の知識を得ながら業務の幅を広げ、深度を深められる。それを後押しするのが大同特殊鋼グループの企業文化だと語る。「目先の収益性よりも、品質と安全を最重視する意識が根付いているので、協力的でフレンドリーな仲間が多いんです。語弊を恐れずに言えば、寛容な人が多いので、色んなことにチャレンジしていける環境だと思います。」

現在、建設部が目指しているのはコンサルティング能力の強化。「私たちの役割は言われたことをただ言われた通りにやるのではなく、お客様から課題やニーズを引き出して、解決策を考えることです。そこにこそ、大同マシナリーが持つ知見やノウハウが活かされると思っています。」そのためには、事業部門を横断した連携の可能性やナレッジの共有を一層高めなければならない。工場建屋を建てたら機械設備の導入も大同マシナリー、機械設備を導入したら工場建屋も大同マシナリー、運用やメンテナンスも大同マシナリーに一任。それが目標とする将来像である。オールインワンのトータル提案で顧客の機械設備投資をより高度に支援していくために実績と信頼を築く日々は終わらない。